「お金が必要になったのでおすすめの借入先が知りたい!」
公務員の人がこのように借入を検討したとき、おすすめなのが共済組合の「貸付事業」です。
借入というと、消費者金融のカードローンやキャッシング、銀行からの借入などを思い浮かべる人が多いかと思います。
しかし、公務員の場合はそうしたものよりも、共済組合で借りたほうがずっとお得な場合が多いです。
そこでこの記事では、共済組合でお金を借りる方法について徹底解説していきます。
目次
公務員は共済組合の「貸付事業」を利用できます!
公務員であれば、共済組合の「貸付事業」で融資が受けられます。
共済組合の貸付事業とは、公務員が加入する共済組合から、自動車の購入やマイホームの費用、医療、教育、冠婚葬祭などに使うためのお金を借入できるというものです。
たとえば、市役所の職員であれば市町村職員共済組合に加入します。
そのため、市町村職員共済組合から融資が受けられます。
私立学校職員は私学共済組合に加入しますので、私学共済組合から借入が可能です。
このように、それぞれの公務員が加入先の共済組合から融資を受けるのが貸付事業となります。
共済組合の貸付事業は無担保&保証人不要で借入できる!
共済組合の貸付事業は無担保&保証人不要で借入可能です。
よって、担保や保証人を用意する必要がありません。
共済組合の貸付事業の種類
共済組合の貸付事業の種類は様々なものがあり、加入している組合によってことなります。
そこで今回は、地方職員共済組合の場合で解説していきますね。
地方職員共済組合ですと以下の種類があります。
種類 | 資金使途 |
普通貸付 | 自動車や家電等を購入する費用 |
住宅貸付 | 住宅を新築または改築等する費用 |
一般災害貸付 | 災害により家財等に損害を受けお金が必要な場合 |
住宅災害新規貸付 | 災害により住宅に損害を受け資金を必要とする場合 |
住宅災害再貸付 | 現在、住宅貸付または住宅災害新規貸付を受けていて、災害により住宅に損害を受け資金を必要とする場合 |
医療貸付 | 療養により資金を必要とする場合 |
入学貸付 | 子供の進学資金 |
修学貸付 | 子供の修学資金 |
結婚貸付 | 婚姻のための資金 |
葬祭貸付 | 葬祭のための資金 |
高額医療貸付 | 高額療養費の支給の対象となる療養に係る支払いのための資金 |
出産貸付 | 出産のための資金 |
借りたお金はそれぞれの資金使途の範囲で利用しなくてはいけません。
たとえば、住宅貸付であれば、住宅を新築したり、リフォームしたりする費用に利用します。
そのため、利用する前に何にお金を使うのか明確にしておき、利用目的にマッチした貸付の種類を選ぶことが重要です。
共済組合の貸付事業の金利や限度額
ここからは、共済組合の貸付事業の金利や限度額を解説していきます。
共済組合の貸付事業の金利や限度額は、所属している組合や貸付の種類によって違います。
そこで今回は比較的メジャーな、地方職員共済組合の「普通貸付」の金利と限度額を見ていきましょう。
金利 | 年1.26% |
限度額 | 給料月額の6倍の範囲内(限度額200万円) |
金利
金利は年1.26%となっています。
年1.26%という金利は、ローンの中でも低金利である住宅ローンと比べても、低い部類に入ります。(住宅ローンの金利は年1.0%~3.0%が相場)
このため、利息もおさえやすいです。
そこで金利1.26%で借入すると、利息はどれくらいになるのかシュミレーションしてみましょう。
30万円を借入する場合
借入期間 | 利息 |
1年 | 3,780円 |
2年 | 7,560円 |
3年 | 11,340円 |
5年 | 15,120円 |
50万円を借入する場合
借入期間 | 利息 |
1年 | 6,300円 |
2年 | 12,600円 |
3年 | 18,900円 |
5年 | 31,500円 |
100万円を借入する場合
借入期間 | 利息 |
3年 | 37,800円 |
5年 | 63,000円 |
8年 | 100,800円 |
10年 | 126,000円 |
上記の利息が本当にお得なのか比較対象がないと判断しにくいかと思います。
そこで、共済組合の貸付事業とおなじように無担保で借入できる、消費者金融と銀行カードローンと比べてみましょう。
消費者金融の場合、金利は年18.0%になることが多く、銀行カードローンは年14.5%付近になるのが一般的です。
仮に50万円を金利18.0%と14.5%で、3年借入した場合の利息は以下のとおりになります。
金利 | 利息 |
年18.0% | 270,000円 |
年14.5% | 217,500円 |
これが年1.25%で借入できる地方職員共済組合の普通貸付ですと、利息は18,900円で済むんですね。
その差は歴然ですので、共済組合がいかに低利息で借入できるか理解してもらえたかと思います。
限度額
地方職員共済組合の普通貸付の限度額は、「給料月額の6倍の範囲内」となり、上限は200万円です。
よって、給料月額が30万円の人であれば、
30万円×6=180万円
となり、最高で180万円までの借入が可能です。
ただし、銀行や消費者金融などの借入がある場合、その借入額が上記の金額から差し引かれます。
仮に消費者金融で50万円の借入がある場合ですと、
180万円-50万円=130万円
となり、限度額の上限は130万円までです。
また、限度額は審査によって決まりますので、上限額いっぱいが必ず借入できるわけではないので注意しましょう。
共済組合の貸付事業には審査があるが厳しくはない!
共済組合の貸付事業は融資ですので、当然審査があります。
しかし、この審査は金融機関などのものよりもずっとハードルが低いとされています。
その理由は、共済組合が申込者の職業や身元を正確に把握しているためです。
共済組合の貸付事業を利用できるのは組合に加入している人だけであり、加入者の情報は共済組合がしっかり把握しています。
よって、金融機関の審査のように、信用情報機関への照会や在籍確認をする必要がありません。
また、返済は給料から指し引かれる形になりますし、退職金から控除することもできます。
このため、貸し倒れや延滞のリスクもほぼないです。
審査されるのは、「利用目的が一致しているか?」という点と、「申込書類に不備はないか?」という点くらいですので、ほとんどの場合、すんなりと審査に通ります。
申込情報で嘘をつくのはNG!
申込情報で嘘をつくのは絶対おすすめできません。
申込時には他社の借入状況などを申告することになりますが、少しでも印象を良くしようと嘘の申告をする人が中にはいます。
しかし、共済組合の貸付事業の場合、嘘の申告が発覚すると即時返済を求められます。
このため、借入算高を一括で返済しなくてはいけません。
そうなってしまうと、非常に大きな負担となりますので、虚偽申告はしないようにしてください。
共済組合の貸付事業の必要書類・申込方法・借入&返済の仕方
ここからは、共済組合の貸付事業の必要書類や申込方法、借入と返済の仕方をお伝えしていきます。
まずは必要書類から確認していきましょう。
必要書類
地方職員共済組合の普通貸付の場合ですと、以下の書類が必要です。
- 普通貸付申込書
- 借用証書(普通・医療・入学・修学・結婚・葬祭)
- 印鑑登録証明書
- 見積書または契約書
- 貸付確認事項申告書
- 借入状況等申告書
- 他の金融機関からの借入状況および弁済状況を確認できる書類
- 団体信用生命保険事業加入申込書兼告知書兼口座振替申込書(加入する人のみ)
申込方法
申し込みは各支部の貸付担当部署でおこないます。
流れとしては、申込書を受取り、必要事項を記入して必要書類と一緒に提出します。
借入方法
借入方法は地方職員共済組合の普通貸付の場合ですと、口座振込になります。
融資時間の目安は申し込みをした翌月です。
返済方法
返済方法は毎月の給料とボーナスからの天引きです。
返済は貸付を受けた月の翌月からスタートし、毎月の返済額は申込時に決定します。
お金に余裕のあるときは、繰上げ返済も手数料無料でおこなえます。
公務員がお金を借りるなら共済組合がおすすめ!まとめ
公務員であれば共済組合の「貸付事業」を利用でき、現金を借入することが可能です。
この共済組合の貸付事業は金利が非常に低いため、カードローンやキャッングを利用するよりも、ずっと利息をおさえすいです。
また、様々な利用目的で借入できるようになっていますので、お金の使いみちにマッチしたものを見つけやすくなっています。
そのため、公務員の人が借入したいのであれば、まずは共済組合の貸付事業が利用できないか検討してみるのがおすすめです。